JA7ZFのブログ

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KWM-2Aの改修

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 これまで40年も使ってきたCollins社のトランシーバーだが、こんなに長い期間中に故障した事は、たったの2回しか無い。最初は雷の枝を貰ってAC入力部のコンデンサのパンク、2度目はSメーターが振り切れて、受信不能。最初のは「事故」なので、正確には1回こっきりの故障履歴になる。この間、最低でも週1回は火を入れていたのだから、真空管式の機械としては驚異的な低故障率だ。

 例によって急な思いつきで、「この際少し手入れをしよう。」という気になった。 まずは、電源部と本体の清掃作業から始める。40年間掃除をしていないので、結構埃が積もっていた。これをエアーブローと刷毛を使って丁寧に落とす。本当は、アンモニアの希釈水や、エレクトリック・クリーナーなどで本格的にやればいいのだが、そこまでやる元気は無かった。始めに電源部516-F2の改修に取り掛かる。整流管は今の所健康なので問題なし。しかし、電解コンデンサーの方は大体劣化しているのが通例なので、全て交換をする。オリジナルと同じ格好をした物などは無いので、取替えは若干の工夫を要した。この後は、+275Vラインの安定化回路を組み込む予定だ。(写真はケミコン交換後のシャーシ下部)

 続いて本体KWM-2Aの改修。やっぱりまず掃除から。以前からオリジナル回路に、リジェクションチューニングを組み込んだりしていたが、今回もPTOの周波数安定度の向上を目的に、エフアールラジオから発売されているPTO-LOCKキットを買い求めて、取り付けてみることにした。これによって劇的に高安定VFOになる予定だ。キットは小さな基板にパーツを取り付け、それをPTOの背面に取り付けられるように工夫されている。実際本体側に配線を少し追加する程度の、比較的簡単な作業で済んだ。PTOの安定度がどう変わるのか楽しみだ。各バンドの送受信の調整に入る前に、送受の周波数ズレを防ぐ為に、PTOの+150vの安定化回路も組み込む必要もあるし、バイアス電源の安定化もある。しかし、・・・・

 (PTO 背面にPTO-LOCKキットを取付けた所)

 

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 後日、電源516F-2の高圧部のブリーダー抵抗が、1本断線しているのを

発見。この際なので、直列になっているもう1本も、新品に取り替える事にした。案の定、絶縁ワッシャーも劣化が進んでおり、ブリーダー抵抗をはずしたらバラバラになってしまったので、これも交換を要する。抵抗器は丁度いいものが売ってなかったので、以前同様にエフアールラジオに注文した。ワッシャーは手持ちに丁度いいものがあったので、これを使う。

修理が完了したら改めて調整に入る。これでまた現用機として「格上げ」される事になりそうです。